認知機能の低下だから、パズルゲームなど頭を使っていれば認知症にはなりにくそうですよね。
実際のところ、どうなんでしょうか?
今回は、認知症の予防には何が役立つのかを、前編と後編に分けてお伝えしていきます。
1.認知症とは?
記憶障害・見当識障害・判断力の低下を引き起こす脳の認知機能障害を指し、この障害により日常生活に支障をきたすようになる疾患のこと。
2.日本の認知症の高齢者人数の推移
公益財団法人「日本ケアフィット共育機構」によると、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるという推計があります。また、世界では3秒に1人が認知症になっているとのデータも…
3.認知症を予防する方法
では、冒頭で記したように、認知症の予防にはパズルゲームや脳トレなど、頭を使っていれば予防することができるのでしょうか?
残念ながら、脳トレをしていても予防はできません。現に、学者が認知症になったケースも少なくありません。
では、認知症の予防はできないのでしょうか?
いいえ、予防はできます。以下で、説明していきます。
◆有酸素運動と筋トレ
認知症の予防・治療には運動がとても役立ちます。運動によって、脳の神経栄養因子「BDNF」という物質が増えます。これが、脳の神経の発達を促し、認知症の予防に役立ってくるのです。
また、このBDNFは脳の海馬に多く存在するため、勉強にも役立ち、成績が上がったというデータもあります。
もう一つ、筋肉から出る生理活性物質「マイオカイン」は、認知症だけでなく糖尿病・がんの予防にも役立ちます。このことから、筋トレで筋肉を増やすことは、様々な病気の予防に有効といえます。
ですが、マイオカインを増やすには、ある程度の強度の高い筋トレが必要になります。
まずは、自重のスクワットを1日20回3セットを目標にしてみましょう(もちろん、連続して3セットしなくてOK)。それに慣れた方や物足りない方は、重さを追加して行えるといいです。
4.認知症は改善できる?
認知症になり始めてから運動をしても、残念ながら良くはなりません。しかし、進行を遅らせることは可能と思われます。認知症になる前に運動をして予防、すでに認知症になってしまった方は進行を遅らせるために運動をしてみてください。
いかがでしたでしょうか?
今回は、認知症の予防には運動が役立つというお話でした。次回の後編では、栄養面から予防する方法をお伝えします。
後編も、ぜひご覧ください。