筋トレと有酸素運動、どちらも体に良い効果をもたらすことは分かっているけれど、これらを組み合わせると筋トレの効果が下がるのか気になりますよね。
実際、いくつかの研究がこのテーマを調べており、結果として「やり方によっては筋トレの効果が低下することがある」と言われています。
しかし、適切な方法を取れば、筋トレの効果を損なうことなく、有酸素運動のメリットも得ることができますよ。
筋トレ(レジスタンストレーニング)と有酸素運動(エンデュランストレーニング)を同時期に行うことを「コンカレントトレーニング(Concurrent Training)」と呼びます。
研究によると、このトレーニングが筋力や筋肥大を妨げる可能性があることがわかっており、これを「コンカレントトレーニング効果」といいます。
その理由にはいくつかのメカニズムがあると考えられています。
筋トレを行うと、筋肉が成長するための重要なシグナル「mTORC1」が活性化しますが、有酸素運動は「AMPK」を活性化し、これがmTORC1の働きを抑制します。
つまり、有酸素運動が筋肉の成長を促すシグナルを弱めてしまう可能性があるんです。
筋トレと有酸素運動を同じ日に行うと、体に疲労がたまりやすく、その疲労が筋トレのパフォーマンスに影響を与え、持ち上げる重量や回数が減少することがあります。
回復が不十分だと、筋肉の合成にも悪影響を及ぼすかもしれません。
多くの研究がこの問題を調査しており、いくつかの重要なメタアナリシス(研究結果をまとめて解析したもの)があります。
筋トレと有酸素運動を組み合わせた場合、筋力の増加が低下することがわかりました。
筋肥大については、有酸素運動の強度や種類によって結果が異なりましたが、筋肥大の効果が弱まる可能性があることが示されています。
有酸素運動の頻度や筋トレとのタイミングについて調査した結果、有酸素運動の頻度が高いほど、筋力や筋肥大の効果が低下しやすいことがわかりました。
また、筋トレと有酸素運動を別の日に行う方が効果の低下が少ないとされています。
Schumannらのメタアナリシスでは、コンカレントトレーニングが最大筋力や筋肥大の向上を妨げないことが示されました。
しかし、爆発的筋力の向上には悪影響があり、特に有酸素運動と筋力トレーニングを同じセッションで行うとその影響が顕著になることが分かっています。
また、有酸素運動と筋力トレーニングを別々に行うと、その影響を軽減できる可能性があるとされています。
Huibertsらは、コンカレントトレーニングによる急性的な疲労や分子レベルでのシグナル伝達の干渉について調査しました。
特に、有酸素運動がAMPK経路を活性化し、筋力トレーニングがmTOR経路を活性化するため、これらが互いに拮抗することが筋トレの効果を妨げる原因となる可能性があるとしています。
また、筋力向上を優先する場合、筋力トレーニングを有酸素運動より先に行うこと、そしてトレーニング間に十分な休息時間を取ることが推奨されています。
上記の研究を踏まえて、筋トレと有酸素運動をうまく両立させるための方法を紹介します。
同じ日に行う場合、最低でも3~6時間以上の間隔を空けるのが理想です。
可能であれば、筋トレと有酸素運動は別の日に行うのがベストです。
筋トレを先に行い、その後で有酸素運動を行うようにしましょう。
もし有酸素運動を先にやってしまうと、筋トレのパフォーマンスが落ちて、十分な負荷をかけられなくなる可能性があります。
長時間かつ高強度の有酸素運動は筋肥大に悪影響を与えることがあるので、控えめに。
例えば、2時間以上のランニングは筋肉の成長を妨げる可能性があるため、HIIT(高強度インターバルトレーニング)や軽いウォーキングの方が筋トレ効果を保ちやすいと言われています。
筋トレと有酸素運動を両方行うことでエネルギー消費が増えるため、栄養補給も大切です。
特にタンパク質と炭水化物をしっかり摂取することで、筋グリコーゲンの回復を助け、筋タンパク質の分解を抑えることができます。
筋トレと有酸素運動を一緒に行うと、特に筋肥大の効果が低下する可能性があります。
この現象は「コンカレントトレーニング効果」と呼ばれ、シグナル経路の干渉や疲労の蓄積が原因と考えられています。
ですが、適切に筋トレと有酸素運動を組み合わせれば、両方の効果を引き出すことができます。
筋トレを優先し、間隔を空けたり、有酸素運動の強度を調整したりすることで、筋トレの効果を保ちながら健康や持久力を向上させることができます。
最大限の筋力や筋肥大を目指すなら、有酸素運動は補助的に取り入れるのが理想的です。
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