
「ストレス社会」と言われる現代、私たちは日常的に「ストレス」という言葉を使っています。
しかし、そのストレスが実際に身体の中でどのような生理反応を引き起こしているのかを、詳しく知る機会は意外と少ないかもしれません。
パーソナルジムでのトレーニングは、単に筋肉を鍛えるだけのものではありません。
適切に設計された運動は、ストレスによって乱れた身体のシステムを整える重要な手段にもなります。
ここでは、ストレスの仕組みと身体への影響、そしてパーソナルジムがどのようにサポートできるのかを解説します。
ストレスを感じると、脳の「視床下部」が刺激を感知し、主に次の2つの経路を通じて身体に反応が起こります。
ストレス刺激を受けると、副腎皮質からコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌されます。
コルチゾールは血糖値を上昇させ、エネルギーを確保するための重要なホルモンです。
ただし、この状態が長期間続くと、免疫機能の低下や、記憶や感情調整に関わる海馬の機能低下が起こる可能性が指摘されています。
交感神経が過剰に優位となり、いわゆる「Fight or Flight(闘争・逃走反応)」の状態が続きます。
その結果、心拍数や血圧が上昇し、身体は常に緊張状態に置かれます。
ストレスが慢性化すると、心理的な問題にとどまらず、次のような身体症状として現れやすくなります。
肩こり、腰痛、緊張型頭痛などが起こりやすくなります。
コルチゾールは脂肪の分解を抑える方向に働くことがあり、特に生活習慣の乱れが重なると内臓脂肪が増えやすくなります。
神経の興奮状態が続くことで寝つきが悪くなり、回復に重要な成長ホルモンの分泌が妨げられます。
胃腸の働きは副交感神経が優位なときに高まるため、ストレス下では消化不良、便秘、下痢などが起こりやすくなります。
パーソナルジムは、これらの「ストレスによる身体の負担」を、運動生理学に基づいて軽減する環境を提供します。
適度な筋力トレーニングや有酸素運動は、セロトニン(精神安定)、ドーパミン(意欲)、エンドルフィン(高揚感)などの分泌を促します。
これらは結果として、ストレス反応を和らげ、気分の安定に寄与します。
運動によって一時的に心拍数を上げ、その後のクールダウンで副交感神経を優位に導くことで、**自律神経の調整能力(柔軟性)**が高まります。
これは、深い睡眠を得やすい身体づくりにもつながります。
強いストレス状態では、過度なトレーニングは逆効果になることもあります。
パーソナルトレーナーは、その日の体調や反応を見ながら負荷を調整し、回復を促す運動強度を設計します。
運動によって分泌が高まる「BDNF」は、神経細胞の成長や可塑性に関与する物質です。
BDNFの増加は、ストレス耐性(レジリエンス)の高い脳環境を作る可能性が示されています。
ストレスは目に見えませんが、身体には確実に影響を残します。
パーソナルジムは単なるボディメイクの場ではなく、ストレスに適応できる身体を育てるための拠点でもあります。
専門家のサポートのもとで正しく身体を動かすことは、ストレスを溜め込まないための有効な手段です。
運動を通じて、心と身体の両方を整えていきましょう。
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