
ダイエットやボディメイク中の炭水化物として、白米ではなく「玄米」を勧められることが多いと思います。それは一体なぜでしょうか?
多くの方が「食物繊維が多いから」「なんとなく健康に良さそうだから」という理由で玄米を選んでいるかもしれません。
今回は、白米と玄米の違いを科学的なデータとトレーナーの視点から解説します。これを踏まえて、あなた自身の目標や体質に合った炭水化物を選択できるようにしましょう。
まず、白米と玄米の栄養素を比較します。
(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)


ご覧の通り、カロリーや三大栄養素(PFC)に関しては、白米と玄米で大きな違いはありません。特に脂質は玄米の方が多いという点は意外かもしれません。
大きな違いが出るのは、精米の過程で削られてしまう「ぬか」や「胚芽」に含まれるビタミン、ミネラル、そして食物繊維です。
玄米は、白米と比較して以下のような栄養素が大幅に豊富です。
便通改善だけでなく、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果が非常に高い。
糖質を効率よくエネルギーに変えるために不可欠な栄養素。ダイエット中の代謝をサポートします。
エネルギー産生や骨の形成に関わり、インスリンの働きを助けるミネラル。
これらのミクロ栄養素が豊富に含まれていることが、玄米が健康やボディメイクに良いとされる最大の理由です。
GI値(グリセミック・インデックス)とは、食品を摂取した際の血糖値の上昇度合いを示す指標です。GI値が高ければ血糖値は急上昇し、低ければ上昇は穏やかになります。血糖値の上昇が緩やかな方がインスリンの過剰分泌を防ぎ、脂肪がつきにくいとされています。
84(高GI)
血糖値が急上昇しやすい
55(低GI)
血糖値の上昇が非常に穏やか
白米と玄米のGI値には大きな差があります。玄米が低GIである理由は、豊富な食物繊維が糖質の消化吸収を遅らせるためです。この低GI特性こそが、ダイエット中の玄米の大きなメリットの一つです。
玄米はメリットが多い一方で、懸念される点も存在します。正確な知識を持っておきましょう。
玄米の皮部分には、消化を遅らせる成分が含まれており、よく噛まずに早食いすると消化不良を起こすことがあります。また、ミネラルの吸収を妨げるとされるフィチン酸も含まれていますが、これは発酵や調理によって軽減されます。
対策として、玄米は「白米の倍以上の咀嚼回数」を意識し、時間をかけてゆっくり食べましょう。ゆっくり食べることは満腹感にもつながります。
お米には重金属(ヒ素やカドミウム)が含まれるという指摘がありますが、日本の玄米や白米の流通は、食品安全委員会によって厳しく管理・規制されています。
通常、日本の消費者が一般的な食生活で摂取する量であれば、健康に影響が出るリスクは極めて低いとされています。特定の持病がある方や、極端に多量に摂取する場合は医師や管理栄養士に相談しましょう。
玄米には栄養面・GI値の面で大きなメリットがありますが、最終的には「継続できるか」「目的に合っているか」が重要です。
血糖値コントロールを重視したい人、満腹感を維持したい人、便秘気味の人
消化器系が弱い人、調理に手間をかけたくない人、玄米の食感が苦手な人
激しいトレーニング後など、すぐにエネルギーを補給したい人、消化を優先したい人
食べる量と、おかずのバランスに注意が必要。
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一緒に楽しく、効率よくボディメイクをしていきましょう!