
ダイエットや健康のために、脂質を極端に減らしていませんか?
脂質(脂肪)は、人間の体にとって必要不可欠な三大栄養素の一つです。細胞膜や性ホルモンの材料となったり、身体を動かす重要なエネルギー源となったり、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンの吸収を助けたりする役割を持っています。
一方で、過剰な脂質摂取は、肥満や動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高めるため、極端に減らそうとする方が多くいらっしゃいます。
しかし、脂質を減らしすぎると、健康と体づくりに深刻な悪影響をもたらします。
今回はそのデメリットを解説します。
脂質は体内のホルモンバランスや細胞の構造に深く関わっているため、不足すると以下のような問題が生じます。
①肌荒れや抜け毛など美容面のトラブル
細胞膜の主要な材料である脂質が不足すると、肌の潤いやバリア機能が低下し、乾燥や肌荒れ、抜け毛などの美容トラブルに繋がります。
②免疫力の低下
免疫細胞の活動や、外部からの刺激を防ぐ細胞膜の機能が低下し、風邪を引きやすくなるなど免疫力の低下を招く可能性があります。
③生理周期の乱れ
脂質は、エストロゲンやテストステロンといった性ホルモンの主要な材料です。特に女性の場合、脂質が不足しすぎると、ホルモンバランスが崩れ、生理不順や無月経などの深刻なトラブルを引き起こすリスクが高まります。
④テストステロン低下による筋肉量の減少
男性、女性ともに存在するテストステロンは筋肉の維持・増強に重要なホルモンです。脂質不足によりこのテストステロンの分泌が低下すると、筋肉量が減少しやすくなります。
⑤うつ病や不安障害などの精神的なトラブル
脳の細胞膜の構成や神経伝達物質の材料にも脂質が関与しているため、長期的な脂質制限は精神的な安定にも影響を及ぼす可能性があります。
⑥基礎代謝の低下とリバウンドリスク
摂取カロリーが極端に不足すると、体は生命維持のために筋肉や内臓などのタンパク質を分解してエネルギーに変えようとします。その結果、筋肉量が減少して基礎代謝が低下し、消費カロリーが減って、逆に太りやすい体(リバウンドしやすい体)になってしまいます。
では、健康と体づくりを両立させるためには、どのくらいの脂質を摂取すれば良いのでしょうか。
一般的に、1日の総摂取カロリーに対する脂質の割合は20~30%程度が目安とされています。(※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」)
【計算例】 1日に2000kcal摂取する場合、脂質由来のカロリーは400~600kcalです。 (脂質は1gあたり9kcalのため、約44g~67gに相当します。)
摂取する際は、質を意識しましょう。
オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれており、動脈硬化や炎症を予防する効果があります。
いかがでしたでしょうか。
以上から、脂質は「減らせば減らすほど良い」わけではなく、適度に摂取し、質を意識することが非常に大切です。
極端な脂質制限は、健康や美容、そして体づくりの効果を長期的に損なう可能性があります。バランスの良い食事を心がけて、適切な量の脂質を摂取しましょう。
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