
「マッチョは意外と風邪をひきやすい」なんて話を聞いたことはありませんか?
一生懸命トレーニングに励んでいる方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
実はこれ、単なる都市伝説ではなく、体の仕組みに基づいた理由があるのです。
今回は、筋トレと免疫のデリケートな関係についてお話しします。風邪に負けない、健康的で強い体づくりのヒントにしていただければ嬉しいです。
結論から申し上げますと、ホントです。
ただし、あくまで「やり過ぎた場合」に限ります。
ハードなトレーニングを頑張っている時期は、体力がついている一方で、実は一時的にウイルスに対して無防備な状態になりやすいのです。
ここで言う「やり過ぎ」の目安は、セット間の休憩を5分以上取らないと次の動作に移れないほど自分を追い込んだり、生活に支障が出るほどの極端な疲労を伴うような強度を指します。
ハードな運動の「直後」、私たちの免疫力はどうなっているでしょうか?
正解は、「低下する」です。
それでは、なぜ体を鍛えているはずなのに免疫が下がってしまうのか、そのメカニズムを見ていきましょう。

図-1のグラフ(激運動)に注目してください。 トレーニングを始めると、アドレナリンなどのストレスホルモンが分泌され、一時的に免疫系の働きが高まるとされています。
一方で、長時間または高強度の運動を続けた後には、数時間〜数日程度、免疫機能が一時的に低下する「オープンウィンドウ」と呼ばれる状態になる可能性が報告されています。
激しい筋トレを行うと、筋肉には微細な損傷や炎症が起こり、体はそれを修復するためにさまざまな免疫反応やホルモンの変化を起こします。
その過程で、一時的に粘膜のバリア機能や免疫の働きがやや弱まり、喉や鼻からウイルスが入り込みやすい状態になる可能性があると考えられています。
「じゃあ、筋トレは体に悪いの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。

図-2が示す通り、適切な強度の運動は、むしろ免疫機能の維持・向上に役立ち、風邪などの感染症リスクを下げる可能性があることが示されています。
ポイントは、自分にとって「心地よい〜ややきつい」と感じるくらいの強度を選び、翌日に大きな疲労を残さない範囲で続けることです。
1セット終わって、少し息が上がるけれど、心地よい達成感がある。
立っていられない、座っているのもしんどいほどの極端な疲労感。
いかがでしたでしょうか?
筋トレは、やり過ぎれば体に負担となりますが、正しく行えば病気に負けない強い体をつくる最高の手段になります。
とはいえ、「今の自分にとって、どのくらいの重さや回数が『適切』なのか分からない」と迷ってしまう方も多いはずです。そんな時は、ぜひ私たちプロのトレーナーを頼ってください。
アップルフィット倉敷では、お客様一人ひとりのその日の体調や体力レベルに合わせて、「免疫力を高めつつ、理想の体に近づける最適な強度」をご提案しています。
これから寒さが本格的になる季節です。無理な追い込みで体調を崩すのではなく、賢いトレーニングで、風邪をひかないハツラツとした毎日を一緒に目指していきましょう!