今や日本人の5~6人に1人が糖尿病または疑いがあるとされています。さらに、厚生労働省の『令和元年国民健康・栄養調査』によると、「食習慣に関心はあるが改善するつもりはない」という人は全体の25%、「関心もなく改善もしない」という人は13%にのぼっています。
なぜ、糖尿病がこんなにも高い確率で発症するのか、予防・改善はどうするのか。
今回は、誰しもがなりうる糖尿病についてお話していきます。
「食習慣を改善しないぞ!」と思っている方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.糖尿病とは
皆さんは「糖尿病」と聞いて、どんな病気だと思いますか?
・尿に糖が混じっている
・甘いものを食べすぎたからなる病気
などが思い浮かぶでしょうか。
糖尿病は、生活習慣の乱れからなるだけでなく、遺伝によっても引き起こされるのです。
<1型糖尿病>
1型糖尿病は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンが作りにくい・作れないことで発症します。これは、インスリンを作る膵臓に何らかの異常や損傷があると考えられます。
日本の1型糖尿病の患者数は約0.09~0.11%と少ないですが、膵臓の疾患が遺伝からくるものと仮定した場合、両親がこの疾患を持たない子どもよりは、両親ともに・両親のうちどちらかが疾患を持っている子どもの発症率は高くなります。
<2型糖尿病>
2型糖尿病は、遺伝と生活習慣と深い関係があります。
日本の2型糖尿病の患者数は約95%。
そして、両親がともに糖尿病である場合、その子どもが発症する確率は約40~50%。
両親のうちどちらかが糖尿病の場合は、約27%となっています。
生活習慣で言うと、たとえば、日々の水分をコーラで補給している人がいたとします。
コーラに含まれる糖分によって血糖値が上昇しますが、初めのうちは血糖値を下げようとインスリンが働きます。しかし、この生活を続けているとどうなるでしょうか?
徐々に体が「これが正常だ」と勘違いして、インスリンが分泌されても効果を発揮しなくなってしまうのです。
また、2型糖尿病は食習慣だけでなく、運動不足やストレス、肥満なども発症リスクを高める要因となります。
2.なぜ日本人は糖尿病になりやすいのか
日本人を含む黄色人種は、他と比べて発症率が高いことが分かっています。これは、遺伝的にインスリンを分泌する能力が低いからです。
実際のところ、日本人の2型糖尿病では、インスリンが働きにくくなることよりも、インスリンの分泌量が減ることが主な原因となるケースが多いようです。
では、上記のことから考えると、2型糖尿病を予防・改善するにはインスリンの働きや分泌量を低下させないよう、健康的な食事と適度な運動を続けることが重要だと分かります。
ここまで、糖尿病について話しました。
これを読んでくださっている方の中で「食習慣を改善する気はない」と思われている方がいらっしゃいましたら、とても心配です。
糖尿病はすぐに悪化はしませんが、放置しておくと最悪の事態を招くことになります。
では、糖尿病が悪化したらどんな病気になるか。
お伝えしていきます。
3.糖尿病を放置するとどうなる
まず、健康診断の結果で「血糖値が高い」と診断された方の中に「足がしびれる、痛む」と言う方はいませんか?
それ、すでに合併症が起きているサインです。
糖尿病は合併症に注意が必要な病気です。
その理由は、高血糖が持続することによって、体内の様々な組織や臓器にダメージを与えるためです。上記の症状は、足に血液を送る血管が狭くなったり詰まったりして、足に流れる血液が減り、必要な酸素が運べなくなって起こっています。
その他にも、体重減少・吐き気・嘔吐の症状が出る人もいれば、最悪の場合、心筋梗塞・脳梗塞・くも膜下出血を引き起こす可能性もあります。
そのため、糖尿病の症状がみられた際には放置せず、速やかに医師の診断を受けることが重要です。
健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、食習慣や運動不足など生活習慣の乱れを自覚されている方も、食事の見直しと運動習慣をつけて早めに対策していきましょう!
「何を食べるのを控えたらいいか」「何を食べたらいいのか」「運動は何をしたら効果的なのか」少しでも悩まれている方はお気軽にお問い合わせください。
お客様に合った食事のご案内・トレーニング方法をお伝えいたします。
それらが定着するまで、パーソナルジムでトレーナーと一緒に頑張っていきましょう!