
「ストレス社会」と言われる今、私たちは毎日のように「ストレス」という言葉を使っています。
けれど、そのストレスが体の中でどんな反応を起こしているのかを知る機会は、意外と少ないかもしれません。
肩こりが取れない、お腹の調子が悪い、眠りが浅い。
そんな不調の背景に、ストレスが関わっていることもあります。
今回は、ストレスを感じたときに体の中で起きていることと、運動を含めた上手な付き合い方を解説します。
ストレスを感じると、体の中で起きること
厚生労働省の「こころの耳」では、ストレスを感じると、体・心・行動の3つの面に反応が表れると説明されています。
体の中では、主に2つのしくみが働きます。
① ホルモンの反応(HPA系)
脳の視床下部が下垂体に信号を送り、下垂体が副腎に働きかけて、「ストレスホルモン」とも呼ばれるコルチゾールが増えます。
コルチゾールは、肝臓からブドウ糖や脂肪酸を取り出し、困難に立ち向かうためのエネルギーを用意するホルモンです。
本来は朝に多く、夜にかけて少なくなるリズムで分泌されています。
② 自律神経の反応
ストレスを受けると交感神経が働き、心拍数や呼吸が速くなって、血糖値も上がります。
いわゆる「闘争・逃走反応」で、体を緊急事態に備えさせるしくみです。
ストレスが過ぎ去れば、副交感神経の働きで体は元の落ち着いた状態に戻ります。
ストレスが長引くと表れやすい体の不調
短いストレスであれば、体はうまく対応できます。
問題になりやすいのは、ストレスが長く続いたときです。
肩こり・頭痛・腰の痛み
ストレスを感じると、筋肉は反射的にこわばります。
ストレスが続くと筋肉が緊張したままになり、緊張型頭痛や片頭痛、腰や腕の痛みとの関連も指摘されています。
胃腸の不調
腸には多くの神経があり、脳と常にやりとりしています。
ストレスはこのやりとりに影響し、お腹の痛みや張り、下痢や便秘を感じやすくすることがあります。
なお、「ストレスで胃酸が増えて胃潰瘍になる」と思われがちですが、胃潰瘍の主な原因は細菌の感染で、ストレスは症状をつらく感じさせる要因とされています。
血圧・心臓への負担
心拍数や血圧が高い状態が長く続くと、高血圧や心筋梗塞、脳卒中のリスクを高める可能性があります。
閉経後の女性は、女性ホルモンによる血管を守る働きが弱まるため、ストレスの影響を受けやすくなると考えられています。
疲れやすさ・代謝への影響
慢性的なストレスでホルモンと免疫のやりとりがうまくいかなくなると、慢性的な疲労や、糖尿病・肥満などの代謝の病気、うつ状態などとの関連が報告されています。
眠りの質の低下
厚生労働省の睡眠ガイドでも、仕事などによる日中のストレスは、「ぐっすり眠れた」という睡眠休養感を下げる要因のひとつとされています。
更年期を迎える40〜50代の女性は、ホルモンの変化そのものがストレスになることもあります。
病院で検査をしても原因がはっきりしない不調が続くときは、ストレスが関わっていないか振り返ってみることも大切です。
ストレスと上手に付き合うための3つの習慣
アメリカ心理学会は、ストレスの反応をやわらげる方法として、定期的な運動、十分な睡眠、支えてくれる人とのつながりを挙げています。
体を動かす
こころの耳では、ストレッチは筋肉の緊張をゆるめて血行を促し、心身のリラックスに役立つとされています。
運動は「楽しむ」気持ちで、手軽にできる好きなものを選ぶのがポイントです。
研究のまとめでは、筋トレで不安の症状が軽くなったことも報告されています。
筋トレと心の関係は、筋トレは心にも効く?気分・不安・睡眠との関係と40代からの始め方で詳しく紹介しています。
眠る時間を確保する
起きたときに気持ちよく、日中に眠くならない睡眠が理想です。
寝る前にゆっくり腹式呼吸をするのも、手軽なリラックス法のひとつです。
ひとりで抱え込まない
親しい人に話すだけで、気持ちが整理されることもあります。
不調が長く続く、日常生活に支障が出ているといったときは、医療機関や相談窓口を頼りましょう。
がんばりすぎない運動が、心と体を整える
ストレスが強いときに無理な運動をすると、かえって疲れをためてしまいます。
こころの耳でも、翌日の生活に影響するほどの運動は逆効果だとされています。
だからこそ、その日の体調に合わせて強さを調整することが大切です。
アップルフィット倉敷は、完全個室のマンツーマンで、経験豊富な女性トレーナーが5名在籍しているパーソナルトレーニングジムです。
「今日は疲れている」「肩がつらい」といった日も、遠慮なくお話しください。
その日の状態に合わせて、ストレッチ中心にするなど内容を調整します。
トレーニングの時間以外にも、LINEで食事や生活習慣の相談ができます(無料)。
自律神経と体重の関係については、自律神経が乱れることでの体重への影響もあわせてどうぞ。
体を整えることは、心を整えることにつながります。
5年後、10年後も心地よく過ごせるよう、無理なく体を動かす習慣を一緒につくっていきましょう。
参考資料
厚生労働省「こころの耳 15分でわかるセルフケア」https://kokoro.mhlw.go.jp/selfcare/
American Psychological Association「Stress effects on the body」(2024年最終レビュー)https://www.apa.org/topics/stress/body
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(2024)https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
Gordon BR, et al.「The Effects of Resistance Exercise Training on Anxiety: A Meta-Analysis and Meta-Regression Analysis of Randomized Controlled Trials」Sports Medicine(2017)https://pure.ul.ie/en/publications/the-effects-of-resistance-exercise-training-on-anxiety-a-meta-ana/
