
アップルフィット倉敷のお客様から、「生理前になると、どうしても体重が増えてしまう…」というご相談をいただくことがあります。
体重の変化にはさまざまな要因がありますが、女性ホルモンの変動もその一つと考えられています。
「なんとなくは知っているけれど…」という方に向けて、女性ホルモンと体重の関係を、月経周期の流れと、40代から訪れる更年期の変化に分けて解説します。
それでは見ていきましょう。
体重の変化に関わる二つの女性ホルモン
女性の体では、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という二つのホルモンが、月経周期に合わせて増えたり減ったりしています。
エストロゲンは子宮内膜を厚くするほか、骨を強くする、コレステロールや中性脂肪を下げる、気分を明るくするなど、全身でさまざまな働きをしています。
プロゲステロンは排卵の後に分泌される、妊娠に備えるためのホルモンです。
基礎体温を上げる、水分をためる、腸の動きをおさえる、食欲を高めるといった働きがあるとされています。
じつは、エストロゲンとプロゲステロンはどちらも体に水分をためる働きを持っています。
これが「月経前の体重増加」の正体の一つです。
月経周期と体の変化
月経周期は、月経が始まった日から次の月経が始まる前日までのことで、25〜38日が正常の範囲とされています。
この周期の中で、体は大きく三つの時期をたどります。
月経期(生理中)
月経が始まる頃は、エストロゲンとプロゲステロンがどちらも低い状態です。
月経前に感じていたむくみや張りは、月経が始まると和らいでいくことが多いとされています。
生理痛やだるさがあるときは、無理に運動量を増やさず、体調を優先しましょう。
卵胞期(生理後〜排卵前)
月経が終わると、卵巣でエストロゲンの分泌が少しずつ増えていきます。
むくみが抜けて体重が落ち着きやすく、気分も上向きやすいため、新しい運動習慣を始めたり、食事を見直したりする計画を立てやすい時期です。
なお、「この時期は代謝が上がって脂肪が燃えやすい」と紹介されることがありますが、はっきりした根拠はありません。
安静時の代謝については、むしろ排卵後の黄体期のほうがわずかに高いという研究のまとめがあります。
ただしその差は小さく、2000年以降の研究に限ると、はっきりした差は見られなかったと報告されています。
黄体期(排卵後〜生理前)
排卵の後は、黄体からプロゲステロンが分泌されます。
基礎体温は低温期より0.3〜0.5℃ほど高くなり、この時期は約2週間続きます。
プロゲステロンの働きで体が水分をためやすくなるため、むくみを感じたり、体重計の数字が増えたりしやすくなります。
食欲が増したり、腸の動きがゆっくりになって便秘になりやすかったりするのも、この時期の特徴です。
この時期の体重増加は、脂肪が増えたとは限らず、水分や便通の影響も大きいと考えられます。
数字に一喜一憂せず、「今は増えやすい時期」と受け止めて、普段のペースを保つことが大切です。
PMS(月経前症候群)と上手に付き合う
月経の3〜10日前くらいから続き、月経が始まると軽くなる心と体の不調を、PMS(月経前症候群)といいます。
日本人女性の70〜80%が月経前に何らかの不調を感じており、5%ほどは日常生活に困難を感じるほど症状が重いとされています。
体の症状には、むくみ、体重増加、過食や偏食、だるさ、便秘、お腹や乳房の張りなどがあります。
気分の落ち込みやイライラで食べ過ぎてしまったり、だるさで体を動かせなくなったりすることも、ダイエットが停滞したように感じる原因になります。
日本産科婦人科学会では、まず症状日誌をつけて、自分のリズムを知ることを勧めています。
食事では、玄米や全粒粉パン、野菜など食物繊維の多い炭水化物、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB6を意識してとり、精製された糖やアルコール、喫煙は控えたほうがよいとされています。
適度な運動も、PMSのセルフケアの一つとして取り入れられています。
症状が重く仕事や家事に支障がある場合や、気分の落ち込みが強い場合は、我慢せずに婦人科に相談しましょう。
低用量ピルや漢方薬など、症状に合わせた治療の選択肢があります。
40代からは「更年期」のホルモン変化も
アップルフィット倉敷に通うお客様の多くは、40〜60代の女性です。
この年代では、月経周期だけでなく、更年期によるホルモンの変化も体重や体調に影響します。
日本人女性が閉経する平均年齢は50歳前後で、閉経をはさんだ前後5年ずつ、合わせて10年間を「更年期」といいます。
卵巣の働きが低下し始めると、月経周期はまず短くなり、その後長くなって、やがて閉経を迎えます。
この時期、エストロゲンは大きくゆらぎながら減っていきます。
エストロゲンにはコレステロールや中性脂肪を下げる、骨を強くするといった働きがあるため、減少とともに健康診断の数値が変わりやすくなり、閉経後は骨密度が急に下がりやすくなります。
「以前と同じ生活なのに体型が変わってきた」と感じたら、体重の数字だけでなく、健診の数値や筋力、骨の健康にも目を向けることが大切です。
更年期の体づくりについては、更年期世代の体づくり|健康診断の数値改善に役立つ運動習慣とはでも詳しく紹介しています。
ほてりや気分の落ち込みなどで日常生活に支障がある場合は、婦人科に相談してみてください。
まとめ
女性の体重は、月経周期や更年期のホルモン変化によって、自然に増えたり減ったりします。
月経前の体重増加は水分や食欲の変化によるところが大きく、月経が始まると落ち着いていくことが多いものです。
大切なのは、短い期間の数字で判断せず、月経周期をまたいだ1〜2か月単位で変化を見ること。
体調のよい時期にはしっかり体を動かし、つらい時期は体をいたわりながら現状維持を目標にする、という付き合い方がおすすめです。
ホルモンと体重の関係は、ダイエット成功のカギは「痩せホルモン」!40代から無理なく痩せる食事と生活習慣や、生理が遅れる原因の一つは栄養不足?女性に必要な3つの栄養素もあわせてご覧ください。
アップルフィット倉敷には、経験豊富な女性トレーナーが5名在籍しています。
月経周期や更年期の体調の変化など、男性には話しにくいお悩みも、完全個室で気兼ねなくご相談いただけます。
その日の体調に合わせてトレーニング内容を調整しながら、5年後、10年後も元気に動ける体づくりをサポートします。
女性トレーナーが選ばれる理由は、なぜパーソナルジムで女性トレーナーが人気?共感と安心感が支持される理由でご紹介しています。
みなさまのご来店をお待ちしております。
参考資料
東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科「Conditioning Guide for Female Athletes 1 無月経の原因と治療法について知ろう!(改訂版)」スポーツ庁委託事業(2021年)https://www.mext.go.jp/sports/content/20210331-spt_kensport01-000011954_PDF12.pdf
日本産科婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」(2025年)https://www.jsog.or.jp/citizen/5716/
日本産科婦人科学会「更年期障害」(2025年)https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
ヘルスケアラボ(厚生労働省事業)「月経前症候群(PMS)」(2024年)https://w-health.jp/monthly/pms/
Benton MJ, Hutchins AM, Dawes JJ「Effect of menstrual cycle on resting metabolism: A systematic review and meta-analysis」PLoS ONE(2020年)https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0236025
