
「昔より痩せにくくなった」
「食事を減らしても、なかなか体重が落ちない」
そんなとき、よく耳にするのが「基礎代謝が落ちたから」「筋トレで筋肉を増やせば代謝が上がる」という話です。
確かに筋肉は体づくりにとても大切ですが、実は「筋肉を増やせば基礎代謝がぐんと上がって、どんどん痩せる」というほど単純ではありません。
この記事では、厚生労働省の情報をもとに、基礎代謝と筋肉の本当の関係と、それでも40代から筋力トレーニングをおすすめする理由をお伝えします。
基礎代謝とは?体のどこがエネルギーを使っているのか
基礎代謝とは、寝ているときや座っているときでも、呼吸や心臓の拍動、体温の維持など、生きるために使われている最低限のエネルギーのことです。
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」では、体の部位ごとの安静時のエネルギー代謝量が紹介されています。
体重70kgの人の場合、安静時に使われるエネルギーの割合はおおよそ次のとおりです。
・骨格筋(筋肉):約22%
・肝臓:約21%
・脳:約20%
・心臓:約9%
・腎臓:約8%
・脂肪組織:約4%
筋肉は体の中で重さがいちばん大きいため、全体に占める割合も大きくなっています。
ただし、1kgあたりで比べると、筋肉が1日に使うエネルギーは約13kcalです。
肝臓(約200kcal)や脳(約240kcal)、心臓や腎臓(約440kcal)と比べると、筋肉そのものの代謝量はそれほど高くありません。
つまり、筋肉が1kg増えても、安静時に増えるエネルギーは1日あたり十数kcal程度ということになります。
「筋肉を増やせば、それだけで食べても太らなくなる」わけではないのです。
年齢とともに代謝が落ちる理由
一般的に、基礎代謝量は年齢とともに低下します。
その主な理由は、筋肉などの「除脂肪量」が減ることです。
ただし、それだけですべてが説明できるわけではなく、臓器ごとの代謝率の低下も関係していると考えられています。
さらに、年齢を重ねると体を動かす量そのものが減りやすく、1日の総エネルギー消費量も少なくなっていきます。
e-ヘルスネットでは、身体活動を活発に行うことは、エネルギー消費を高く保つことに加えて、筋肉量の減少を遅らせることにもつながると説明されています。
つまり、年齢とともに「痩せにくくなった」と感じる背景には、筋肉が減ること、体を動かす量が減ること、臓器の代謝の変化など、いくつもの要因が重なっているのです。
だからこそ、筋肉を保つことと、日常の活動量を保つことの両方が大切になります。
減量中に筋肉を守る方法については、ダイエットに筋トレは必要?減量中に筋肉を守る理由と体重が減らない時期の考え方で詳しく解説しています。
代謝だけじゃない、筋トレをおすすめする理由
筋トレの価値は、基礎代謝だけではありません。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人と高齢者に筋力トレーニングを週2〜3日行うことがすすめられています。
ガイドでは、その根拠として次のような研究結果が紹介されています。
・筋トレにより、筋力や身体機能、骨密度が改善し、高齢者では転倒や骨折のリスクが下がる
・筋トレをしている人は、していない人と比べて、総死亡や心血管疾患、がん、糖尿病などの発症リスクが10〜17%低い
・筋トレと有酸素性の身体活動の両方を行うと、さらに高い健康効果が期待できる
また、ガイドでは、筋トレをしている人の割合は年齢が上がるほど少なく、女性でも低い傾向があると指摘されています。
女性や高齢の方はロコモティブシンドロームやフレイル、骨粗しょう症になりやすいことから、筋トレを積極的にすすめていく必要があるとされています。
筋肉には、体を動かす以外にも糖の処理や熱をつくる働きがあります。
くわしくは筋肉は何をしている?体を動かす以外の5つの働きをご覧ください。
40代からの筋トレ、どう始める?
身体活動・運動ガイド2023では、筋トレの基本として次のポイントが挙げられています。
・腕立て伏せやスクワットなどの自重トレーニングも筋トレに含まれる
・特定の部位だけでなく、胸、背中、腕、お腹、お尻、脚などの大きな筋肉を全身まんべんなく使う
・日常生活より少し強い負荷から始め、少しずつ負荷を高めていく
・筋肉を休める日をしっかりとる
・筋肉は年齢に関係なく鍛えることができる
自宅で行う場合は、無理をせず「できなくなるところまで」を目安にするとよいとされています。
また、血圧が急に上がるのを防ぐために、息をこらえないように注意しましょう。
持病がある方や、しばらく運動から離れていた方は、事前に医師に相談してください。
自重とマシンの使い分けは自重の筋トレだけで痩せる?ゴツくならない重量の選び方、有酸素運動との組み合わせ方は筋トレと有酸素運動を組み合わせると筋トレの効果が下がる?でも紹介しています。
正しいフォームと続けやすい環境で、5年後も動ける体に
筋トレは、正しいフォームで、自分に合った負荷をかけることが大切です。
誤った姿勢で無理な重さを扱うと、狙った筋肉に効きにくいだけでなく、関節を痛める原因にもなります。
また、筋肉をつくるには、運動に見合ったたんぱく質やエネルギーを食事からとることも欠かせません。
アップルフィット倉敷は、完全個室のマンツーマンで、経験豊富な女性トレーナーが5名在籍しているパーソナルトレーニングジムです。
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参考資料
厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」(2019年更新)https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-07-002
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 筋力トレーニングについて」(2024)https://www.mhlw.go.jp/content/001195869.pdf
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 推奨事項(成人版)」(2024)https://www.mhlw.go.jp/content/001195866.pdf
