
2025年版「食事摂取基準」から見直された新しい食事戦略。
「食事は野菜から先に食べる」という、いわゆるベジファーストは、血糖値の急上昇を抑える可能性がある方法として広く知られてきました。
しかし、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食べる順番に関する具体的な表現やベジファーストの記述は、以前ほど強調されなくなりました。
これは、ベジファーストが否定されたということではありません。
近年の知見によって、食事の効果は「順番だけでは語れない」こと、そして「人によって適した食べ方が異なる」ことが重視されるようになったためです。
背景には、次の三つの要因があります。
特に以下の層でたんぱく質不足が問題となっています。
・少食の女性
・高齢者
・ダイエット中の人
野菜を先に食べて満腹になり、たんぱく質の摂取量が減少するケースが見られます。
たんぱく質不足は次のような影響をもたらします。
・基礎代謝の低下
・体脂肪が減りにくくなる
・疲労感が増える
・フレイル(虚弱)のリスク上昇
体づくりを目的とする人にとっては、特に重要なポイントです。
近年の研究では、次の二つの食べ方のいずれも、
・野菜を先に食べる
・たんぱく質や脂質を先に食べる
どちらの場合でも、食後血糖値の上昇を緩やかにする可能性が報告されています。
そのため現在は、
「野菜を先に」よりも「炭水化物を最後にする(カーボラスト)」
という、より広い概念が注目されています。
目的によって適切な食べ方は異なります。
・体脂肪を減らしたい → 食物繊維とたんぱく質を先に
・筋肉を増やしたい → たんぱく質を優先
・高齢期の体力維持 → たんぱく質不足の回避
・糖質管理が目的 → 炭水化物を最後に
同じ「健康志向」であっても、
・年齢
・体格
・活動量
・目的
によって、適切な食事戦略は変わります。
食事法は情報が多く、自己判断が難しい分野でもあります。
パーソナルジムでは、次の三つの観点から食事をサポートします。
・減量期の場合:ベジファーストとたんぱく質を組み合わせる
・筋肥大期の場合:たんぱく質を優先する食べ方を取り入れる
・仕事や外食が多い人の場合:外食でも再現できる現実的な方法を提案する
トレーニングの進行状況や体の変化に合わせて、食べ方を段階的に調整します。
・たんぱく質の総摂取量
・脂質の質と量
・食物繊維の摂取目標
・生活リズム
これらを組み合わせて、
無理なく続けられる栄養設計として指導します。
・会食がある日の過ごし方
・外食時のメニュー選び
・食べ過ぎた翌日の調整方法
理想論ではなく、現実に運用できる形で支援します。
ベジファーストは否定されたわけではありません。
結論として適切なのは次の解釈です。
・ベジファーストは有効な場合がある
・しかし「全員に最適」ではない
・現在は「個別化された食事戦略」へ進化している
これからの食事は、
・体質
・目的
・年齢
・トレーニング内容
に合わせて設計することが重要です。
次のような悩みがある人は、トレーナーへの個別相談がおすすめです。
・ダイエット中の正しい食べ方を知りたい
・筋トレと食事の組み合わせを最適化したい
・ベジファーストとたんぱく質優先の違いが分からない
・外食中心でも体を変えたい
アップルフィット倉敷は、自分の体に合った食事戦略を知りたい方のサポートを行います。
ご来店お待ちしています。