
痩せたいけれど、きつい食事制限はしたくない。
おいしいものも、ちゃんと食べたい。
そう感じている方は多いのではないでしょうか。
実は、体づくりのために大切なのは、食べる量を極端に減らすことではなく、「何を食べるか」という中身を変えることです。
今回は、我慢しすぎずに続けられる食べ方のコツと、そのヒントになる「地中海食」の考え方をお伝えします。
極端な食事制限が続かない理由
食事を大きく減らすダイエットは、最初は体重が落ちても、空腹がつらくて長続きしにくいものです。
さらに、食事制限だけで体重を減らすと、脂肪と一緒に筋肉も減りやすくなります。
筋肉が減ると、体力が落ちたり、たるんで見えたりと、目指していた体から遠ざかってしまうこともあります。
食事を減らしすぎることのリスクは自己流ダイエットが招く体のトラブル|筋肉・骨・月経を守る正しい減らし方で、減量中に筋肉を守る方法はダイエットに筋トレは必要?減量中に筋肉を守る理由と体重が減らない時期の考え方で紹介しています。
量より「中身」を変える食べ方のコツ
食事バランスガイドで、1日の組み立てを考える
国の「食事バランスガイド」では、料理を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループに分け、それぞれ1日にどれくらい食べるとよいかの目安が示されています。
たとえば、野菜やきのこ、いも、海藻などを使った「副菜」は、1日に5〜6つ(小鉢5〜6皿分)が目安です。
肉・魚・卵・大豆製品を使った「主菜」は3〜5つが目安で、たんぱく質の大切な供給源になります。
1つのグループだけを極端に減らしたり増やしたりせず、全体のバランスを整えることがポイントです。
野菜をしっかり食べる
健康日本21では、野菜の摂取量の目標値を成人で1日350gとしています。
大人の両手1杯が約100gにあたるので、少なくとも両手1杯の緑黄色野菜と、両手2杯の淡色野菜を目安にしましょう。
野菜たっぷりの副菜や汁物から食べ始めると、食事全体の満足感にもつながります。
油は「種類」と「量」の両方を意識する
脂質は1gあたり9kcalと、三大栄養素の中で最もエネルギーが高い栄養素です。
体によいとされる油でも、使いすぎるとエネルギーのとりすぎになります。
揚げ物を焼き物や蒸し料理に替えるなど、調理法でも工夫してみてください。
地中海食から学べるヒント
地中海食とは
地中海食とは、イタリア、ギリシャ、スペインなど、地中海沿岸の国々で食べられている伝統的な料理のことです。
主な特徴は、次のとおりです。
・果物や野菜を豊富に使う
・乳製品や肉よりも魚を多く使う
・オリーブオイル、ナッツ、豆類、全粒粉など未精製の穀物をよく使う
食べる頻度の目安としては、野菜・果物・全粒粉・豆・ナッツ類などは毎日の食事で、魚は週に少なくとも2回、鶏肉や卵、チーズ、ヨーグルトは週に数回、牛肉や豚肉、お菓子は月に数回程度とされています。
地中海食は、心疾患や肥満、糖尿病などの生活習慣病のリスクを下げる健康的な食事であるといわれ、さまざまな研究からその効果が報告されています。
地中海食の詳しい内容と健康効果は、生活習慣病予防に役立つ「地中海式食事法」|パーソナルジムが注目する理由で紹介しています。
日本の食卓に取り入れるなら
地中海食をそのまま真似しなくても、考え方は日本の食事にも取り入れられます。
・魚料理を週に2回以上取り入れる
・ご飯に麦や雑穀を混ぜたり、ときどき玄米にしたりする
・おやつをナッツや果物にする
・野菜と豆類を使った副菜や汁物を増やす
「これを食べてはいけない」と禁止するのではなく、「これを多めに、あれはほどほどに」と考えると、無理なく続けやすくなります。
お酒は「控えめ」が基本
地中海食では食事と一緒に赤ワインを飲むことが特徴の一つとされていますが、お酒の飲みすぎには注意が必要です。
国の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、生活習慣病のリスクを高める量として、1日あたりの純アルコール量で女性20g以上を示しています(ビール500mlで約20g)。
女性は男性に比べてアルコールの影響を受けやすく、高血圧などは少量の飲酒でもリスクが上がるとされています。
お酒を飲む習慣がない方が、健康のために飲み始める必要はありません。
まとめ
痩せたいけれど食べたい方は、食べる量を極端に減らすのではなく、食事の中身を変えることから始めてみましょう。
食事バランスガイドで1日の組み立てを考え、野菜をしっかりとり、油は種類と量の両方に気をつける。
魚や豆、野菜を多めにする地中海食の考え方も、日本の食卓に取り入れることができます。
さらに運動を組み合わせることで、筋肉を保ちながら体脂肪を減らしやすくなります。
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参考資料
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「地中海食の特徴」https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/chichukaishoku-tokucho.html
農林水産省「食事バランスガイド早分かり 『何を』『どれだけ』材料と料理区分」https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンCの働きと1日の摂取量」(2025年更新・野菜の摂取目標の記載)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「三大栄養素の脂質の働きと1日の摂取量」(2025年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shishitsu-shibousan.html
厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf
