
梅雨の時期になると、こんなふうに感じることはありませんか。
「体が重だるい」
「なんとなく眠い」
「顔や脚がむくみやすい」
はっきりした病気ではないけれど、調子が上がらない。この季節、こうしたご相談が増えます。
実はこの不調には、
東洋医学と西洋医学、それぞれの説明があります。今回は両方の見方をご紹介します。
東洋医学の見方:「湿邪」
東洋医学では、
体に悪い影響を与える外の環境要因を「邪(じゃ)」と呼びます。
そのうち
湿気によるものが「湿邪(しつじゃ)」です。梅雨のように湿度が高い時期、体に余分な水分が溜まりやすくなり、さまざまな不調につながると考えられています。
■ 湿邪で起こるとされる主な症状
・体のだるさ、重さ
・眠気
・体の鈍い痛み
・むくみ
・胃もたれ、食欲の低下
ここで一つお断りしておきます。「湿邪」は東洋医学の考え方であり、西洋医学の病名ではありません。診断がつくものでもありません。
ただ、
長く受け継がれてきた経験的な知恵として、今も参考にされています。
西洋医学の見方:「気象病」
一方、近年の医学でも同じような不調が研究されています。
気象病(天気痛)と呼ばれるものです。
2005年には愛知医科大学に専門の外来が開設され、研究が続いています。
■ 何が起きているのか
鍵を握るのは
耳の奥にある内耳です。
・内耳には
気圧の変化を感じ取るセンサーのような働きがあります
・気圧が変わると、平衡感覚をつかさどる神経が刺激されます
・その刺激が
自律神経のバランスを乱します
自律神経が乱れると、血管の収縮や拡張が不安定になり、頭痛・めまい・だるさといった症状につながります。
■ わずかな変化でも影響します
台風のような大きな気圧変化だけではありません。
1〜2hPa程度のごくわずかな変動でも、内耳が敏感な方には影響することが分かっています。
「気のせい」ではないということです。
気圧と自律神経の関係は
梅雨に気分が落ち込む理由とは?湿度・ビタミンD・自律神経の関係と対策法でも詳しく解説しています。
湿度が高いと、体は余計に働いています
もう一つ、湿度そのものの影響についてお伝えします。
私たちは汗をかき、それが
蒸発するときに熱を奪うことで体温を下げています。
ところが湿度が高いと、
汗が蒸発しにくくなります。汗は出ているのに乾かない。すると体温がうまく下がらず、体は
余計にエネルギーを使って調節しようとします。
これが、じっとしていても疲れる理由の一つです。
今日からできる4つのこと
1. 湿度を管理する
最も直接的で、効果が分かりやすい方法です。
室内の湿度は
40〜60%程度が快適とされています。除湿器やエアコンの除湿モードを活用してください。
「体調が悪い」と感じたとき、まず湿度計を見てみる。それだけで対処が具体的になります。
2. 食事を整える
東洋医学では、
体を温める食材が湿邪の対策としてすすめられてきました。
・生姜、にんにく、山椒などの香辛料
・豆類、いも類、とうもろこし
また、
ビタミンB1が不足すると疲れやすくなります。豚のヒレ肉やもも肉、ごま、海苔などに多く含まれます。
栄養素ごとの役割は
5大栄養素の役割とは|40代からの体をつくる食事の基本をご覧ください。
なお、この時期は
腸内環境も乱れやすくなります。詳しくは
『なんとなく不調』が続く梅雨に見直したい腸内環境をご覧ください。
3. 体を動かす
だるいときこそ、軽く体を動かすことが助けになります。
・ウォーキング
・階段の上り下り
・自重での筋トレ
汗をかくこと自体に意味があります。湿度が高くて汗が乾きにくい環境では、汗腺の働きが鈍りがちです。意識的に汗をかくことで、体温調節の機能が保たれます。
半身浴も同じ理由でおすすめです。
雨の日でもできる運動については
【梅雨の不調対策】自宅トレーニングとパーソナルジムを上手に活用して快適な毎日をで紹介しています。
4. 生活のリズムを保つ
自律神経の乱れが関わっている以上、
生活リズムを一定に保つことが対策の土台になります。
・同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
・朝食を摂る
・湯船に浸かる
特に
朝の光を浴びることは、体内時計を整えるうえで効果的です。梅雨は日照が少ないため、晴れ間があれば短時間でも外に出てみてください。
40代以降の方に
この年代は、もともとホルモンの変化で自律神経が揺らぎやすい時期です。
そこに梅雨の気圧・湿度の変化が重なると、
影響が出やすくなります。「以前はここまで感じなかったのに」という変化は、決して珍しいことではありません。
年齢のせいと諦める必要はありませんが、
若い頃と同じ対処では足りないということでもあります。環境を整え、体を動かし、リズムを保つ。この3つを意識してみてください。
不調が続くときは
対策をしても改善しない場合、
別の原因が隠れていることもあります。
・強い頭痛やめまいが続く
・日常生活に支障が出ている
・症状が季節と関係なく続いている
こうした場合は、自己判断せず
医療機関にご相談ください。気象病の専門外来を設けている医療機関もあります。
体を動かす習慣が、季節に左右されにくい体をつくります
アップルフィット倉敷に通われている方の多くは40代以上の女性です。「短期間で何キロ落としたい」という方よりも、
「検査では異常が出ないけれど、なんとなくの不調を整えたい」という理由でお越しになります。
梅雨に限らず、季節の変わり目に体調を崩しやすいという方も少なくありません。
完全個室のため、雨の日でも天候を気にせず体を動かせます。経験豊富な女性トレーナーが、その日の体調を確認しながら内容を調整します。「今日はだるい」という日も、遠慮なくお伝えください。
まとめ
・東洋医学では
「湿邪」、西洋医学では
「気象病」として説明されます
・気象病は
内耳が気圧変化を感知し、自律神経が乱れることで起こるとされます
・
1〜2hPaのわずかな変動でも影響することが分かっています
・湿度が高いと
汗が蒸発しにくく、体温調節に余計なエネルギーを使います
・対策は
湿度管理・食事・運動・生活リズムの4つ
「気のせい」ではありません。環境を整えながら、ご自身の体を観察していきましょう。