
ダイエットや体づくりのために、白米ではなく「玄米」をすすめられたことはありませんか。
「食物繊維が多いから」「なんとなく体に良さそうだから」という理由で玄米を選んでいる方も多いかもしれません。
今回は、白米と玄米の違いを、文部科学省の食品成分表などのデータとトレーナーの視点から整理します。
それぞれの良さと注意点を知って、ご自身の目標や体質に合った主食を選べるようにしましょう。
白米と玄米の栄養の違い
玄米は、もみ殻だけを取り除いたお米です。
白米は、そこからさらに「ぬか」と「胚芽」を削ったものです。
まずは、炊いたご飯100gあたりの栄養を比べてみましょう(文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」)。


エネルギーと三大栄養素(ご飯100gあたり)
・エネルギー:玄米152kcal/白米156kcal
・たんぱく質:玄米2.8g/白米2.5g
・脂質:玄米1.0g/白米0.3g
・炭水化物:玄米35.6g/白米37.1g
ご覧のとおり、エネルギーや三大栄養素には大きな差はありません。
脂質は玄米の方が多いのは、意外に感じるかもしれません。
大きく違うのは、精米で削られる「ぬか」や「胚芽」に多く含まれるビタミンやミネラルです。
ビタミン・ミネラル(ご飯100gあたり)
・ビタミンB1:玄米0.16mg/白米0.02mg(約8倍)
・マグネシウム:玄米49mg/白米7mg(約7倍)
・鉄:玄米0.6mg/白米0.1mg
・カリウム:玄米95mg/白米29mg
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるときに使われるビタミン、マグネシウムは骨の材料になったり、体内のさまざまな働きに関わったりするミネラルです。
食物繊維は「比べ方」に注意
食物繊維については、少し注意が必要です。
最新の食品成分表では、白米の食物繊維総量は新しい分析方法で1.5gとされていますが、玄米は新しい方法での値がなく、従来の方法で1.4gと載っています。
同じ従来の方法(プロスキー変法)で比べると、玄米1.4g、白米0.3gで、玄米の方が多いことが分かります。
インターネットでよく見る「食物繊維は白米の約6倍」という数字は、この比べ方とは一致しません。
食物繊維をしっかりとりたい場合は、玄米だけに頼らず、野菜やきのこ、海藻、豆類なども一緒にとるのがおすすめです。
GI値(血糖値の上がりやすさ)の違い
GI値(グリセミック・インデックス)は、食品を食べたあとの血糖値の上がりやすさを表す指標です。
世界中の測定結果をまとめた「GI値の国際表(2008年)」では、炊いた白米のGI値は平均73、玄米は平均68とされています。
インターネットでは「白米84、玄米55」といった数字を見かけることもありますが、国際表の値と比べると差はそれほど大きくありません。
GI値は、お米の品種や炊き方、一緒に食べるおかず、食べる人によっても変わります。
そのため、玄米に替えるだけでなく、食べる量を整えること、野菜やたんぱく質のおかずと一緒に食べること、よく噛んでゆっくり食べることを組み合わせるのが現実的です。
血糖値の急な上昇を防ぐ食べ方は、“血糖値スパイク”を防ぎ、リバウンドしない体へ|40代からの賢い整え方で詳しく紹介しています。
玄米を食べるときに知っておきたいこと
① 消化しにくく感じることがある
玄米は外側のぬかの層が残っているため、よく噛まずに食べると、おなかの張りなどを感じる人もいます。
白米よりもよく噛んで、ゆっくり食べることを意識しましょう。
胃腸が弱い方は、白米に少し混ぜる、胚芽米や分づき米から始めるなど、無理のない方法で試してみてください。
② フィチン酸と鉄の吸収
米ぬかなどに多く含まれるフィチン酸は、鉄の吸収を抑える働きがあることが知られています。
玄米を食べるときは、肉や魚、卵などのたんぱく質や、ビタミンCを含む野菜と組み合わせると、鉄の吸収を助けることができます。
③ ヒ素について
農林水産省によると、お米に含まれる無機ヒ素は、玄米の外側の「ぬか」の部分に多く含まれていて、精米したりお米を研いだりすると濃度が低くなることが分かっています。
一方で、ぬかには鉄分や食物繊維などが豊富に含まれ、玄米は白米と比べて栄養面で優れた食品であることも示されています。
食品安全委員会の評価でも「バランスの良い食生活を送っていれば問題ない」とされています。
玄米だけを極端にたくさん食べるのではなく、ほかの主食や食品と組み合わせて、バランスよく食べることが大切です。
トレーナーが教える、自分に合った主食の選び方
玄米には栄養面のメリットがありますが、最終的には「続けられるか」「目的に合っているか」が大切です。
玄米がおすすめな人
・ビタミンB1やマグネシウムなどをしっかりとりたい人
・よく噛んで、ゆっくり食べる習慣をつけたい人
・噛みごたえのある食感が好きな人
白米がおすすめな人
・胃腸が弱く、消化のしやすさを優先したい人
・玄米の食感がどうしても苦手な人
・調理の手間をかけたくない人
白米を選ぶ場合も、量とおかずのバランスを意識すれば、体づくりに問題はありません。
「白米と玄米を半分ずつ混ぜる」「雑穀を足す」など、自分が続けやすい方法を見つけてみてください。
なお、主食を極端に減らす食事法には注意も必要です。
糖質制限のメリットとデメリットは、糖質制限ダイエットは危険?デメリットと正しい取り入れ方で解説しています。
アップルフィット倉敷は、完全個室のマンツーマンで、経験豊富な女性トレーナーが5名在籍しているパーソナルトレーニングジムです。
体質や目標、食の好みに合わせて、無理なく続けられる食事の工夫を一緒に考えます。
トレーニングの時間以外にも、LINEで食事や生活習慣の相談ができます(無料)。
「何をどれくらい食べればいいか分からない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
参考資料
文部科学省「食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)こめ[水稲めし]玄米」https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01085_7
文部科学省「食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)こめ[水稲めし]精白米 うるち米」https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01088_7
Atkinson FS, et al.「International Tables of Glycemic Index and Glycemic Load Values: 2008」Diabetes Care(2008)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2584181/
農林水産省「食品中のヒ素に関するQ&A」https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_as/qa.html
健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)「ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量」(2025年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-tetsu.html
