
年齢とともに気になってくる「背中の丸まり」。
鏡や写真に写った自分の姿を見て、「前より背中が丸くなったかも」と感じたことはありませんか。
いつまでも背筋が伸びた姿勢でいることは、見た目の若々しさだけでなく、毎日を元気に動ける体にもつながります。
私たちはパーソナルジムとして多くのお客様の姿勢づくりをサポートしていますが、現場で強く感じるのは、トレーニングの効果を支えるには、土台となる栄養も欠かせないということです。
今回は、背中が丸くなる原因と見逃したくないサイン、そして骨と筋肉を内側から支える3つの栄養素をお伝えします。
背中が丸くなる主な原因
背中の丸まりには、いくつかの原因があります。
姿勢の習慣と筋力の低下
スマートフォンやパソコンを長時間使う、前かがみで家事をするなど、毎日の姿勢の習慣は少しずつ体に影響します。
さらに、年齢とともに背中やお腹まわりの筋力が落ちると、背筋を伸ばした姿勢を保ちにくくなります。
骨粗しょう症による背骨の骨折
もうひとつ、40代以降の女性に知っておいてほしいのが、骨粗しょう症との関係です。
骨粗しょう症は、骨の強度が下がって骨折しやすくなる状態で、その原因として最も多いのは、加齢による女性ホルモンの減少です。
骨粗しょう症で最も多く見られる骨折が、背骨がつぶれるように折れる「脊椎圧迫骨折」です。
日本人女性では、70〜74歳の25%にみられたという報告もあります。
この骨折は、重いものを持つ、尻もちをつく、くしゃみをするなど、ちょっとした力で起こることがあります。
しかも、骨折に気づく人は全体の3分の1ほどという報告もあり、知らないうちに起きていることが少なくありません。
こんな変化があれば整形外科へ
次のような場合は、すでに背骨の圧迫骨折が起きている可能性があります。
・いつの間にか背中が丸くなった
・背が縮んだ
・腰痛が続いている
・ふとした拍子に強い背中の痛みが出て、1週間以上続いている
当てはまるものがあれば、自己判断でトレーニングやストレッチを続けず、整形外科を受診しましょう。
レントゲンなどの画像検査で診断がつきます。
骨粗しょう症と診断されている方や、背中に痛みがある方は、運動を始める前に医師に相談してください。
姿勢を支える3つの栄養素
背筋が伸びた状態を保つには、体を支える「骨」と、それを動かす「筋肉」の両方が大切です。
ここでは、特に意識したい3つの栄養素をご紹介します。
たんぱく質:筋肉と体をつくる材料
たんぱく質は、筋肉や臓器など体をつくる大切な材料です。
不足すると筋力も低下してしまうため、姿勢を支える筋肉を保つためにも欠かせません。
18歳以上の女性の推奨量は1日50gとされています。
おすすめ食材:肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
マグネシウム:骨と筋肉の働きを支えるミネラル
マグネシウムは、体内の約50〜60%が骨に含まれ、残りは筋肉や脳、神経にあります。
カルシウムと拮抗して筋肉の収縮を調節するなど、多くの働きに関わるミネラルです。
30〜64歳の女性の推奨量は1日290mgですが、日本人の平均摂取量は247mgほどで、不足気味とされています。
長く不足が続くと、骨粗しょう症などのリスクを高める可能性も示唆されています。
おすすめ食材:海藻(わかめ・ひじきなど)、納豆・豆腐などの大豆製品、しらす干し、あさり
ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける
ビタミンDは、小腸でカルシウムの吸収を促し、骨の健康を保つのに欠かせないビタミンです。
不足すると、骨量が低下している方では骨粗しょう症になりやすくなります。
ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でもつくられますが、年齢とともにつくる力が落ち、外出の機会が減ると不足しやすくなります。
成人の目安量は1日9.0μgです。
日常生活の中で無理のない範囲で日光に当たりながら、食事からもとるようにしましょう。
おすすめ食材:鮭、いわし、しらす干し、卵、まいたけ・きくらげなどのきのこ類
骨に必要なカルシウムやビタミンKなど、ほかの栄養素については骨を丈夫にするならカルシウムだけじゃだめ!一緒にとりたい栄養素と食べ方で詳しく紹介しています。
栄養と運動の両輪で、10年後の姿勢を守る
国の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、筋力トレーニングによって筋力や身体機能、骨密度が改善することが示されています。
筋トレは週2〜3日、胸・背中・お腹・お尻・脚など大きな筋肉を全身まんべんなく使うことがすすめられています。
特に、背中の筋肉や、丸まりやすい胸まわりの動きを意識したトレーニングを取り入れると、姿勢づくりに役立ちます。
背中を反らせる動きのポイントは胸椎伸展がもたらす驚きの効果とは?、肩が前に入る姿勢については現代人に急増する「巻き肩」は見た目以上に深刻、骨を守る運動は骨密度の低下を防ぐには?運動と栄養で丈夫な身体づくりを目指そうもあわせてご覧ください。
不足しやすい栄養を補い、正しいフォームで筋肉を動かす。
この「栄養と運動の両輪」が、10年後、20年後も背筋の伸びた立ち姿を保つための近道です。
まとめ
背中の丸まりには、姿勢の習慣や筋力の低下だけでなく、骨粗しょう症による背骨の骨折が隠れていることもあります。
「背中が丸くなった」「背が縮んだ」「腰痛が続く」と感じたら、まずは整形外科で確認しましょう。
そのうえで、たんぱく質・マグネシウム・ビタミンDを意識した食事と、無理のない筋トレを続けることが、姿勢を支える土台になります。
「姿勢を直したいけれど、何から始めたらいいか分からない」という方は、ぜひアップルフィット倉敷にご相談ください。
完全個室で、経験豊富な女性トレーナーが、体の状態や生活習慣に合わせたトレーニングと食事のアドバイスをご提案します。
姿勢の変化は、自分では気づきにくいものです。
プロの目でのチェックと、人目を気にせず集中できる環境で、無理なく体づくりを始めてみませんか。
参考資料
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「骨粗鬆症とは」(2019年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/kotsu-soshoushou/about.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「骨粗鬆症の症状」(2019年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/kotsu-soshoushou/genin.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」(2025年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tanpaku-amino.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「マグネシウムの働きと1日の摂取量」(2025年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-mg.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンDの働きと1日の摂取量」(2025年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-d.html
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 筋力トレーニングについて」(2024年)https://www.mhlw.go.jp/content/001195869.pdf
